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超高硬度超硬合金 SH15 の開発

日付:2004.02.25
図1 SH15の位置付け
図1 SH15の位置付け

超高硬度合金SHタイプの超硬合金は、耐摩耗性および耐蝕性に優れており、耐摩耗性が重視される工具やダイス、粉末成形の金型、サンドブラスト用ノズル等において高い評価を頂いてきました。SH10を適切な条件下で使用された場合、従来の超硬合金の 数倍から数百倍 の寿命を示したとの報告も多数頂いております。

これまでSHタイプは、SH10、SH20の2種類でした。SH10の開発目的は、組織が安定しており、なおかつ結合相を出来る限り減少させ、耐摩耗性、耐蝕性を追求することにありました。そのため耐摩耗性は非常に優れているのですが、金型の製作加工が比較的困難な材質でした。SH20は、SH10と比較して靭性があり、加工もSH10と比較して容易です。従来の超硬合金を上回る耐摩耗性をSH20は備えており、SH10に次ぐものでした。

そこでこの度、SH10に近い耐摩耗性と、SH20に近い被加工性の両立を目指すと共に、SH20からSH10への段階的な超硬合金材質の提供を行なうためにSH15を開発いたしました。新たに開発されたSH15により、SHタイプの超硬合金の応用範囲が、ますます広がるものと考えております。

SH15を使用すれば、SH10では加工が困難であった複雑な形状製作が可能となります。SH10での製作が困難なために、これまでSH10の適用を控えられている部品に対しても、SH15のご使用をご検討頂ければ幸いです。 SH15は、従来の超硬合金やSH20と比較して耐摩耗性、耐蝕性に優れており、超硬合金 金型の寿命向上に貢献できると考えております。

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