製品概要と各種合金概要

超硬合金は非常に硬いので、焼結後の加工がとても困難です。当社では高度な技術を駆使して、研磨取代を出来るだけ小さくしてユーザーでの加工時間の短縮、ひいてはコストダウンや納期の短縮に貢献しております。最近では合金素材のまま使用したり一部のみ研磨加工をするといった品物も多くなっています。

従来は超硬にタップやネジを切る場合、超硬にロー付けを した鉄ピースや、タップメイト（当社特許）に切ったり、 又、放電加工によって切ってまいりました。

当社では、丸物、角物を問わず様々な位置に必要な数だけのタップやネジが直接加工出来るようになりました(直タップ・直ネジ)。これによって、金型の大幅なコストダウンと納期の 短縮が可能となりました。又、超硬が簡単に鉄やセラミック等に取り付けられる事から、 いろいろな金型やジグにも応用が出来、超硬の用途が飛躍的に拡大するものと期待 しております。

超硬にTM処理（弊社特許）を行う事によって通常の タップでネジも切れます。従来超硬にネジを切るには、ネジ切り専用放電機で切るか、 又はピース（鋼材）をロー付けしてそのピースにネジを切っていました。 放電加工の場合は、コストが非常に高いうえに強度が問題となり、 ピ－スロー付の場合、ロー付強度が弱く又、手間が多くかかるので、 やはりコスト高になっていました。

タップメイトは、低コストで強度が高く信頼性に富んでいます。 又1個の超硬に1ケ所又は複数のネジ切りが可能です。

金型のより短納期化にそなえて、当社では、ワイヤーカット用素材と研磨加工用素材の在庫を豊富にとり揃えております。在庫品は当日発送させていただきます（ＨＩＰ済）。なお、在庫サイズ表をご希望の方は、弊社営業へお問い合わせ下さい

超硬丸棒は制作にとても時間を要しますが、当社では製造工程の改善や在庫を持つことによってユーザーの短納期にも対応しております。在庫品であれば当日発送も可能です。

超硬合金素材は年々、長く大きいものが要求される様になり、現在では1メートルを超える長さの丸棒や角棒が出来るようになりました。外径はφ400mmを超えるサイズも製作可能です。また、1個の重量が100kgを越える超硬素材も製作しております。

超硬合金の極薄板で、刃物(スリッター等)やブレード、耐磨耗治具などの用途に使用されます。

従来の薄物超硬合金では、必要以上の厚み(研磨代は 片肉0.2～0.5mm)からの研磨加工による加工コストや材料コスト等が問題となって いました。

そこでこのたび、研磨代が片肉0.1mm以下の極薄物の超硬合金の 生産を開始いたしました。形状は丸物および角物を基本としますが、様々な 形状のものも生産できます。さらに孔あけや溝、カット付などの加工も行なうことができます。これによって、材料コスト、研磨・仕上げ工程の必要工数および コストの大幅な削減が可能になります。また、焼結面が滑らかなため、用途によっては黒皮状態のまま使用することが可能となっています。

基本最低肉厚は次の通りですが製品により多少異なります。 詳しくはお問い合わせ下さい。 丸刃では外径φ240では焼上り1.0mm。外形φ100では焼上り0.3mm(0.25mmMAX)。 角刃では100×100では焼上り0.3mm(0.25mmMAX)。